宇都宮物語

県都、そして人口51万人の北関東最大の中核拠点都市。関東平野北端に位置し、基幹産業から観光まで幅広い経済活動を展開、「住めば愉快だ宇都宮」のブランドメッセージを全国に向けて新たに発信している。

見る

 県庁裏の丘陵地帯の①八幡山公園には約830本の桜と約700株、5000本のツツジがあり、特に桜の季節は花見客でにぎわう。宇都宮タワーの高さ30メートル部分の展望台からは市内を一望できる。山桜の美しい日光街道や600本のソメイヨシノの大木がある新川沿い、宇大工学部前の桜並木も人気。祥雲寺のシダレザクラは推定樹齢300年の名木。慈光寺には市内で一番早く咲くといわれる高さ20メートル余のヒガンザクラなどがあり、夜間はライトアップされ、幻想的雰囲気を醸し出す。城山西小の②孝子桜は樹齢400年以上といわれる名木で地域のシンボルになっている。うつのみや遺跡の広場には、ニッコウキスゲが咲く。市役所北の大イチョウは推定樹齢400年で戦災を乗り越えて市の天然記念物。羽黒山はロウバイの名所。11月に羽黒山神社を中心に開催される勇壮な梵天まつりは秋の風物詩。大谷には大谷石を彫った高さ27メートルの③平和観音がそびえる。大谷景観公園から一望できる「御止山」は国指定の名勝。大谷石建築のカトリック松が峰教会はスイス人設計のロマネスク様式で築後80年近い。宇都宮環状線沿いの長岡百穴は横穴式古墳で52ある。白沢宿は江戸時代の奥州街道の宿場町。道路両側の用水堀には水車も配置され、当時の

八幡山公園

八幡山公園

孝子桜

孝子桜

平和観音

平和観音

面影を残す。宇都宮城址公園は関東7名城の一つといわれた城の土塁や堀、櫓を市制110周年で復元した。1600年の歴史を誇ると伝えられる下野一の宮の二荒山神社とともに中心部の観光の主役。広大な文化の森内の宇都宮美術館は絵画やデザイン作品と企画展が楽しみ。県立美術館は県内ゆかりの作家をはじめ所蔵品が幅広い。

 2007(平成19)年に上河内、河内両町と合併、人口51万人を突破、中核都市の存在感を高めた。首都から約100キロ。古くからの交通の要衝で、現在も東北自動車道、北関東自動車道、東北新幹線の高速交通網のほか、鉄道はJRの宇都宮線と烏山線、東武鉄道が通り、国道と県道も充実、全県を短時間で結ぶ。日光山地から続く山地は自然の恵みをもたらし、鬼怒川と支流の田川、姿川沿いなどに優良農地が展開する。宇都宮氏の城下町、

宇都宮城

宇都宮城

二荒山神社の門前町として栄え、市東部の内陸型工業団地を中心に有力企業が進出、関東地方で唯一テクノポリスに指定されるなど工業都市としても第一級。最近は餃子、ジャズ、カクテル、さらには自転車の街などとしてブランドイメージを作り、観光客も増加している。

学ぶ

 古代から現在までの県の歴史や動植物を含めた自然の状況が分かるのは、中央公園内に隣接する「県立博物館」。日光地方の動植物をジオラマで紹介するスロープ展示から入り、ナウマンゾウやステゴザウルスの骨格標本や県内で発見された鯨の化石や貝塚の展示などが歴史への関心をそそる。貴重な文献や資料のほかに足尾鉱毒事件で奮闘した田中正造の人形などもあり興味深い。屋外は広大な庭園で、樹木の案内板を見ながらの散歩が楽しい。「大谷資料館」は大谷石採掘の歴史を伝える。地下60メートルの採掘跡も見学できる。①大谷寺は平安時代に弘法大師が開いたとされる。岩肌に彫られた本尊の千手観音立像(大谷観音)は平安時代初期に造られたといわれる磨崖仏。釈迦三尊像など計10体の磨崖仏は国の特別史跡と重要文化財の二重指定を受けている。儒学者で御陵を調査、前方後円墳の名付け親とされる蒲生君平を祭ったのが②蒲生神社。1930(昭和5)年に

大谷寺

大谷寺

蒲生神社

蒲生神社

旧篠原家住宅

旧篠原家住宅

創祀され、大鳥居は栃木市藤岡町出身の第27代横綱の栃木山が寄進した。宇都宮駅西の③旧篠原家住宅は明治時代の建築だが、店先の格子などに江戸時代から続く豪商の姿を残している国の重要文化財。「うつのみや妖精ミュージアム」は市出身の研究家井村君江さんが名誉館長となり妖精に関する絵本や資料をそろえる。「わくわくグランディ科学ランド」(県立子ども総合科学館)は興味深い展示品とプラネタリウムなどを体験しながら科学への関心を募らせる。屋外に展示された実物大のH2ロケットは遠くからも見えて市のランドマークの一つ。「うつのみや遺跡の広場」は縄文時代の大集落跡の根古谷台遺跡が保存されている、国指定史跡。縄文時代の復元建物と埋葬の形態などを展示した資料館もある。「飛山城史跡公園」は鎌倉時代後期に宇都宮景綱家臣の芳賀高俊が築城したとされる飛山城を復元した公園。飛山城は宇都宮氏の滅亡とともに廃城となったが、掘立柱建物などが復元され、国指定史跡である。

遊ぶ

 「八幡山公園」のゴーカートや複合遊具が子どもに人気。小動物園にはタンチョウやアライグマなどがいる。県総合運動公園内の「とちのきファミリーランド」はジェットコースターや観覧車など多くの乗り物が手軽に楽しめる。「宇都宮動物園」はライオンやゾウなど95種類400頭がいる動物園と観覧車などの遊園地からなっていて、親子連れでにぎわう。鬼怒川河川敷の「上河内緑水公園」はアスレチックや水遊びができる。古賀志山ろくの「宇都宮市森林公園」はアウトドアの拠点。古賀志林道は自転車のジャパンカップ一番の見せ場で一帯は自転車愛好家の聖地にもなっている。標高583メートルの①古賀志山は低山の名山で県内外から登山者が連日訪れる。赤岩山にはパラグライダーの離陸台があり、愛好家を集める。赤川ダム周辺ではキャンプやバーベキュー、釣りが楽しめる。篠井町にある「平成記念子どもの森公園」は子どもに自然体験をしてもらう狙

古賀志山

古賀志山

農林公園ろまんちっく村

農林公園ろまんちっく村

ほたるの里梵天の湯

ほたるの里梵天の湯

いで設立された。約22ヘクタールの園内にはキャンプ場やロッジもある。一帯には標高501メートルの飯盛山を中心とした篠井富屋連峰のハイキングコースもあって、自然にふれあいながらトレッキングできる。自転車の街としてJR宇都宮駅西にシャワーやトイレを備えた「宮サイクルステーション」が2010年に設置され、貸し自転車もあって人気上昇中。②農林公園ろまんちっく村は温泉や花と光に溢れたローズハット、農園、宿泊施設などを持つ。温泉はアルカリ性で露天風呂や内風呂などがある。運動のできるアグリスパ施設も備える。③ほたるの里梵天の湯は露天風呂や寝湯などのほかに珍しい砂風呂がある。鬼怒川フィッシングエリアや増井養魚場などの釣りエリアでは、マスなどが楽しめる。毎年秋に開催されるフェスタin大谷では、石の工作体験などができる。夜には大谷石で作った蜀台に灯をともすイベントも行われる。

食べる

 今や宇都宮の代名詞ともなっている①餃子。本場中国に駐屯した兵士がその技術を持ち帰ったとされる。原料の一つのニラの主産地ということもあって広まった。市職員が統計で消費量日本一となっていることを発見、街おこしの契機にPR、テレビに取り上げられるなどして「餃子の街宇都宮」が定着した。11月の餃子まつりには10万人余が詰め掛ける盛況ぶり。30あまりの店が餃子会を結成、それぞれ工夫を凝らし競い合ってレベルアップし躍進を続ける。農産物は豊富で②トマトとナシの生産量は県下一。イチゴも主産地で質の高いものが生産されている。新里地区で栽培されるネギは柔らかくて曲がりがあり、新里ねぎのブランドで人気。農産物はろまんちっく村や梵天の湯、農産物直売所など各所で扱っている。新鮮な大根や白菜、キュウリなどの野菜とキノコ類、季節の果樹やユズなどは観光客や温泉客に人気だ。手作りのモチやまんじゅう、赤飯などもリピー

餃子

餃子

トマト

トマト

地ビール

地ビール

ターを呼んでいる。市中心部でもオリオン通りの「宮カフェ」や本町合同ビルの「おいでよ!とちぎ館」などで市の特産品とともに提供している。石那田地区を中心に市内各所でりんごが栽培され、りんご狩りも楽しめる。観光農園はほかにナシや洋ナシ、イチゴ、ブルーベリーと盛りだくさん。宇都宮牛は東京食肉市場で銘柄指定を受けている逸品。酒は世界最大のワイン品評会のSAKE部門の吟醸酒・大吟醸酒の部で、最優秀賞「チャンピオン・サケ」を獲得した井上清吉商店の澤姫など、優れた醸造元がそろっていて銘酒を生産する。県酒造組合直営店の栃木銘酒酒々楽には県内の酒がそろう。③地ビールは、ろまんちっく村では地元産の二条大麦を使い、通常のレギュラービール3種と季節のスポットビールを製造していて好評だ。市内のそば店が集まってそばのつけ汁の「みや汁」開発にも取り組んでいる。地産のきのことネギを使用するのが条件で、今後、普及を目指している。

わが街自慢の逸品

カクテル
 バーテンダーがシェイカーをシェイクして生み出すカクテル。全国カクテルコンテストで日本一のバーテンダーを多数輩出したことから、カクテルの街と自認する。30店舗あまりで構成する宇都宮カクテル倶楽部は独自にコンテストを実施、最優秀作品を統一メニューとして提供している。プロスポーツを応援するカクテルなどもある。

カクテル

宇都宮ものしり百科

●うつのみや歳時記
1月 初市
3月 宇都宮城桜まつり
8月 ふるさと宮まつり 花火大会
10月下旬 ジャパンカップサイクルロー
     ドレース
11月上旬 宇都宮餃子まつり
11月 梵天祭

ミヤ・ジャズ・イン

ミヤ・ジャズ・イン

●ジャズの街
 日本を代表するジャズミュージシャンの渡辺貞夫氏や高内春彦氏を輩出したことなどから盛り上がった。宇都宮ジャズ協会が中心となって数々のイベントで演奏を披露する。
●プロスポーツ
 市内を拠点にサッカーの栃木SC、バスケットボールのリンク栃木ブレックス、自転車の宇都宮ブリッツェンが活動する。
●宇都宮出身の著名人+縁の人
 渡辺貞夫(ジャズ奏者)/森昌子(歌手)/落合恵子(作家)/宮崎駿(映画監督)/松本育夫(サッカー監督)/立松和平(作家)
●姉妹・友好都市
 オークランド市(ニュージーランド)/チチハル市(中国)/オルレアン市(フランス)/タルサ市(アメリカ)/ピエトラサンタ市(イタリア)

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