下野物語

2006(平成18)年1月10日に南河内町、石橋町、国分寺町の3町が合併して誕生。「思いやりと交流で創る 新生文化都市」を将来像として、人と文化の
交流を基調に市民と行政が協働、次代に継承する安全で活力ある生活圏を創造することを目指す。

見る

 旧石橋町は「石橋」という同じ名前が縁となりドイツのディーツヘルツタール(旧シュタインブリュッケン)と国際姉妹都市になっている。童話を編纂した「グリム兄弟」の出生地ハーナウのすぐ隣り。JR石橋駅西口前にあるからくり時計は、1日3回赤ずきんなどのキャラクターが回り、時を告げる。グリムの森の中にある①グリムの館は、ドイツのレッチンゲン庁舎をイメージした多目的ホール。外壁レンガや屋根瓦、窓枠などはドイツ製。②下野薬師寺跡は7世紀末に創建された東国の僧侶が戒位を授かるために精進した寺院跡。回廊の北西隅部が復元されている。この地域には多くの史跡があり、下野国分寺跡の東約600メートルの③下野国分尼寺跡は、741(天平13)年に聖武天皇が国情不安を解消するため国分寺とともに建立を命じた寺院。尼寺史跡公園では3月下旬から淡墨桜、ソメイヨシノ、八重桜と桜が続き、石橋あやめ園では5月上旬からジャーマンアイリスが咲き誇る。

グリムの館

グリムの館

下野薬師寺跡

下野薬師寺跡

下野国分尼寺跡

下野国分尼寺跡

学ぶ

 ①テーマ館は、市の特産品かんぴょうの歴史などを紹介する展示施設。2011(平成23)年10月から市内遺跡から出土した遺物の修復・復元作業などの見学や文化財体験学習ができる施設としてリニューアルオープンの予定。②民俗資料館「夜明け前」は幕末から明治に変わるころの囲炉裏がある建物を移築し、古い民具や農具を展示している。③下野薬師寺歴史館は同寺の歴史を紹介する展示施設。発掘調査で見つかった出土遺物、文献史料、復元模型、映像など歴史を分かりやすく解説している。屋上デッキからは関東平野が360度眺望できる。県立しもつけ風土記の丘資料館は県南部の古墳や古墳時代、奈良・平安時代の国府、薬師寺、国分寺の研究機関として1986(昭和61)年に設立された。県立埋蔵文化財センターは埋蔵文化財の保護、調査研究をはじめ教育や学術、文化の発展を目指す。県内の埋蔵文化財事業の中核として多くの成果を上げている。

テーマ館

テーマ館

民俗資料館「夜明け前」

民俗資料館「夜明け前」

下野薬師寺歴史館

下野薬師寺歴史館

 関東平野の北部、県の中南部に位置し、都心から約85キロ圏にあり、首都圏の一翼を構成する。南北約15キロ、東西約12キロで、北は県都宇都宮市、南は小山市、東は上三川町、西は栃木市と壬生町に接する。東に鬼怒川と田川、
西に思川と姿川が流れる高低差のあまりない、古くから開けた平坦で安定した自

下野市全景

下野市全景

然災害も少ない地域。JR宇都宮線の自治医大駅を中心に新市街地が広がり、日光街道沿いの小金井や石橋の旧宿場町とその周辺部の田園地帯で形成される。気候は、年平均気温が約14度、年平均降水量が約1,300ミリで、夏は高温多湿、冬は低温乾燥のやや内陸性を帯びた温暖な気候。雷が比較的多いという特徴がある。

遊ぶ

 ①保健福祉センター・きらら館の湯は天然鉱石を使った人工温泉。2000年ほど前、ドイツのバーデン・バーデンで発見された美肌をつくる湯、痛みを取る湯として珍重された名湯を科学的に再現したという。健康づくりのための機器をそろえたトレーニングルームがある。ゆうゆう館の「天平乃湯」は天然温泉に含まれる成分を99%以上使用したお風呂。②ふれあい館は、室内と露天の温泉と25メートルの競技用とキッズ用の温水プールがある。リフレッシュルームやカラオケも楽しめる。小川が流れ、羽がクルクル回る赤い風車小屋、おとぎの国を思わせる水と緑が豊かな公園が③姿川アメニティパーク。グリム童話の光景が風車のステンドグラスや姿川の堤防の壁画に描かれている。風車には展望台がある。天平の丘公園は、自然林と万葉植物や万葉集の歌碑、オトカ塚古墳、紫式部墓などがあり、散歩しながら歴史も学べる。春先には天平の花まつりが開催され、にぎわう。

保健福祉センター・きらら館

保健福祉センター・きらら館

ふれあい館

ふれあい館

姿川アメニティパーク

姿川アメニティパーク

食べる

 むらづくり「国分ふるさとをつくる会」から生まれた①農産物直売所・ふれあいショップ国分。野菜や手作りみそ、まんじゅう、つけものなどの〟ふるさとの味〟が並ぶ。地元そば打ち名人が集まる下長田ふれあいそばの会は、農業交流・研修施設ふれあいセンター内のレストランで日曜日営業している。天平の丘公園内のレストハウスしもつけは、地元産野菜を使った天もりそばが人気。同じ公園内の②かたかご亭・青空市(愛菜マート)。農村女性でつくる農村生活研究グループ協議会国分寺支部が第1、第3日曜日に開店する。炭酸まんじゅうを製造、販売する。かんぴょう生産日本一の下野市。その粉末を入れたまんじゅうとクッキーを同協議会石橋支部がつくり、土、日曜日に下長田ふれあい直売所で販売している。下野市の良さを伝えるふれあいの場として、2011(平成23)年3月26日にオープンした③道の駅しもつけ。地元産特産品、地元農産物の販売やレストランなど下野市の味が楽しめる。

農産物直売所・ふれあいショップ国分

農産物直売所・ふれあいショップ国分

かたかご亭・青空市(愛菜マート)

かたかご亭・青空市(愛菜マート)

道の駅しもつけ

道の駅しもつけ

ふるさと散歩

【歴史】道鏡塚
 「道鏡塚」は下野薬師寺跡の龍興寺境内にある。道鏡は奈良時代、女帝の孝謙天皇に寵愛されて出世、法王となった。天皇の座を狙ったとされ、770(宝亀元)年に下野薬師寺別当に左遷されて失意のうちに没したという。
 塚は道鏡の墓といわれるが、6世紀末の円墳であることが分かっている。近くに

道の駅しもつけ

は同時代に活躍した鑑真の弟子が師の遺徳をしのんだ鑑真大和尚の供養塔もある。天平の丘公園内には真偽は定かでないが、紫式部の墓とされる五輪の塔もあり、歴史ファンの夢が膨らむ。

わが街自慢の逸品

かんぴょう
 栃木県のかんぴょうは、全国生産の97%を占め、このうち下野市は栃木県全体の46%を生産している。下野市は「かんぴょう生産日本一」を誇る名産地、ゆうがおのふる里だ。かんぴょうはどんな料理にも合う素朴な味で、食物繊維などを豊富に含んでおり、健康食品としても注目されている。

かんぴょう

下野ものしり百科

●しもつけ歳時記
3月上旬 下野薬師寺跡史跡まつり
4月中旬 天平の花まつり
8月上旬 かかし祭り
11月第3土 柴燈大護摩供法要・火渡り式
●自治医科大学
 昭和47年に、地域医療に貢献する医師の養成を目的として、全国の都道府県により共同設立された私立医科大学です。
 畜産試験場跡地の緑多いキャンパスに

自治医科大学

自治医科大学

は、医学生、看護学生など1200余名が学び、2500名を超える教職員が地域医療発展のため教育・研究・診療活動を行っています。
●姉妹都市
ディーツヘルツタール(ドイツ)


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