足利市長インタビュー 大豆生田 実 市長

文教医療福祉都市を目指して

政治、教育、産業の各分野で歴史の節目にその名をとどめてきた足利市。足利学校や鑁阿寺、豊かな自然など、観光面でもみるべきところが多い。
北関東自動車道の全線開通を契機に、両毛地域の連携を強めながら、一層の飛躍を図る。

文化の薫り高く、医療福祉施設も充実
■足利市はどのようなまちかご紹介を、お願いします。
大豆生田実市長
大豆生田実市長

 歴史的にみると足利は三度、天下に名をとどろかせたと言われます。
 まず、室町幕府を開いた足利尊氏の六代祖先、足利義兼が暮らしていたまちが足利市です。義兼の正室の北条時子の姉が源頼朝の正室の北条政子ですから義兼と頼朝は義理の兄弟です。足利氏は鎌倉時代や室町時代に大きく影響を及ぼしました。
 教育の分野では足利学校があります。創建ははっきりしませんが、日本最古の総合大学で、全国から学徒が3000人も集まり栄えました。鑁阿寺のとなりにありますので、足利氏とも大きなかかわりがあったと思います。
 さらに、足利は明治から昭和の中期にかけて繊維で隆盛を極めました。一時期は繊維関連の工業製品出荷高で日本一になったこともあります。政治、教育、産業の各分野で天下に名をとどろかせた歴史のあるまちが足利市です。

■どのような点に力を入れてまちづくりに取り組んでいますか。

 私がイメージするこのまちの将来像があります。それをひと言であらわすと「文教医療福祉都市」です。文化の「文」、教育の「教」、「医療」と「福祉」です。もともと足利は文化の薫り高いまちで、文化活動も活発です。それを一層サポートしていきます。教育に関しては、足利学校があるわけですから、さらに、充実させていきたいですし、論語の素読などを通して学力、体力だけでなく人間力を向上させる教育をしていきたいですね。医療は足利赤十字病院が7月に新しくオープンしますが、救命救急センターを備えた両毛地域唯一の3次救急指定病院ですから、まさに両毛地域の医療拠点ということになります。福祉の面では、足利市内には福祉関連施設が50以上もあり、非常に充実しています。就業人口も多く一つの産業ともいえるかたちで根付いている側面があります。今後のまちづくりも、そういった魅力を発信しながら進めていきたいと思っています。

豊富な観光資源、両毛地区の連携に努力
■観光的な面はいかがでしょうか。

 観光は鑁阿寺、足利学校をはじめ、あしかがフラワーパークや栗田美術館など観光名所がいくつもあります。また、ハイキングに手ごろな山もあって、週末には都内から多くの方がお越しになっています。足利学校の東側にある太平記館では、市内の八木節連合会の人たちが、八木節を披露して下さっています。そういう人たちのお力添えもいただきながら、足利の印象をよりよいものにしてお帰りいただくようなおもてなしを考えていきたいですね。足利は食べ物もおいしいんですよ。そば、うなぎ、和菓子、洋菓子。繊維が隆盛を極めていた時代に、だんな衆が育ててきた食文化も足利の魅力の一つなんです。昨年の秋には第1回足利グルメグランプリを開催し、4日間で約3万人の人出があり大盛況でした。

■両毛地区の広域的なつながりをどうお考えですか。

 両毛地域は、いろいろなつながりを持っています。それが県境で分断されているということ自体が不自然なような地域なのです。私は、将来道州制が導入されたときには、両毛地域は一つになるべきだと考えています。その際には両毛市という政令指定都市みたいな形ができると思いますね。そういう意味でも両毛6市が連携を深めていくことは大切であると考えています。

北関東道開通に期待、足利市への誘客を図る
■北関東自動車道開通への期待も大きいのではないでしょうか。
足利市庁舎
足利市庁舎

 大きいですね。足利市民が水戸や高崎方面まで短時間で行けるのは素晴らしいことですし、足利ICから多くの人に足利市にお越しいただき、観光、産業振興などの活性化につながるようにしていきたいですね。

■工業振興の支援でお考えになっているようなことはありますか。

 地場で今、根を生やして事業をしている企業を側面からサポートしていきたいと思います。地場の企業が発展をしていけば、雇用も生まれ、税収も伸びてまちも活性化してくるはずです。

人口減少時代に子育て支援策で対応
■今後、どこでも人口減少が課題になると思いますが。

 日本全体が人口減少社会に入っていますから、足利市だけが増えるという訳にはなかなかいきません。いかに歯止めをかけていけるかということですね。足利市では、昨年度から子宮頸がん予防ワクチンとヒブ、小児用肺炎球菌ワクチンの全額助成を開始し、こども医療費助成の対象も小学校3年生までだったものを一気に6学年上げて、中学3年生までにしました。また、今年度からは不妊治療費の助成額を5万円から20万円に引き上げるというように子育て関連の施策を充実させています。これからも、市民への感謝という原点に立ち返って、市民一人一人がいきいきと輝く、活力に満ちた「文教医療福祉都市」を目指したまちづくりを進めてまいります。


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