茂木物語

八溝の山と清流、城址から一望できる城下町。鎌倉山からは低山ながら雲海が望める。町民は豊かな自然を活かして都市との交流を深めてきた。
近代スポーツのメッカ、ツインリンクもてぎが進出して都会的装いも加わった。田舎と都会が融合した誇れるまちづくりが着々と進行する。

見る

 ①ツインリンクもてぎは1周2.4キロのオーバルコースと4.8キロのロードコースを合わせもった世界初のサーキット。世界を転戦するカーレースが毎年のように開催されるなど、自動車やオートバイのサーキット会場として名高い。ホンダの車やロボット開発の歴史などが一目で分かるホールもある。②城山公園は町のシンボル城山の山頂の茂木城跡。市街地を見下ろす展望は抜群。春は600本の桜、秋は10万本のヒガンバナが一帯に咲く。
 那珂川畔の③鎌倉山(209メートル)は栃木百名山。景観のよさで栃木の景勝百選にも選ばれる。晩秋には、那珂川をおおう雲海を眼下に見渡せてカメラマンに人気。
 花の山は樹の花自然園で約11万平方メートルの里山に20種類の桜や花桃などの花木が華麗。入郷石畑の棚田は全国棚田百選で美しい田園風景が広がる。

ツインリンクもてぎ

ツインリンクもてぎ

城山公園

城山公園

鎌倉山

鎌倉山

学ぶ

 千本城跡は典型的な山城。那須与一の兄弟にあたる千本十郎為隆が1195(建久6)年に築城したとされ、頂上の本丸入り口の堀の石垣は住時のもの。①能寺院総門は木造切妻造り、茅葺で県指定有形文化財。15世紀後半の文明年間に茂木城主11代の知持の建立とされる。室町時代の様式を伝える。那珂川左岸の高台にある旧羽石家住宅は町唯一の国指定文化財。茅葺の寄棟造りで土間と3室で太くて長い部材を使っているのが特徴。1689(元禄2)年の江戸時代初期に一般農家として建築され、棟札で年代の明らかな民家として貴重な建造物。1978年に現在地に移築復元された。②昭和ふるさと村は豊かな田舎ぐらしが体験できる施設で、農業やそば打ち、こんにゃくづくりなどに挑戦できる。道の駅もてぎ施設内の町出身の画家の旧古田土雅堂邸はツーバイフォー工法の初期型。虹色の里あじ彩の花工房では③リースづくりや押し花体験ができる。

能寺院

能寺院

昭和ふるさと村

昭和ふるさと村

リースづくり

リースづくり

 明治時代に茂木町として発足、1954(昭和29)年、逆川村、須藤村、中川村とが合併して現在の町となる。県の南東部に位置し、茨城県境にある。八溝山系に連なる標高150メートルから200メートルが総面積の3分の2を占める、豊かな自然に恵まれた山間地域。町中央を南から北に逆川、北部を清流那珂川が流れる。鉄道は真岡鐵道の終着駅。道路は

鎌倉山の大展望台から見た雲海に煙る紅葉

鎌倉山の大展望台から見た
雲海に煙る紅葉

東西に走る国道123号に那須烏山市方面からの294号が中心部で合流、県道も整備されて物流のスピードアップに拍車がかかる。工業は中小零細企業が多いものの、大型レクリエーション施設のツインリンクもてぎが進出。年間240万人の観光客を記録する観光産業が町の中心産業に名乗りを上げている。

遊ぶ

 ツインリンクもてぎのカートランドではレーシングカートやチャレンジカート、ドリームカートでレース気分を味わえる。モビパークではキッズパイロットなどの遊具が人気を呼んでいる。また、広大な森林の中で自然を体験するハローキッズやオートキャンプ場など盛りだくさんの内容になっている。
 町内にはキャンプなど自然に親しめる施設が数多くある。那珂川河畔の①ふるさとセンター茂木は、バーベキュー広場や野外ステージを備えた宿泊施設で、自然を満喫できる。大瀬キャンプ場はテントサイトやバンガローを多く備え4月から11月のシーズンは多くの人出でにぎわう。②鷲の巣キャンプ場③那珂川ステーションはオートキャンプ場でカヌー体験もできる。
 栃木百名山の高峯は頂上南にパラグライダーのフライトができるように切り開かれている。また、マウンテンバイクのコースも設置されている。

ふるさとセンター茂木

ふるさとセンター茂木

鷲の巣キャンプ場

鷲の巣キャンプ場

那珂川ステーション

那珂川ステーション

食べる

 清流那珂川のアユを堪能できるのは①大瀬観光やな。塩焼きやてんぷらがいつでも味わえる。やなシーズンにはアユを手づかみできるチャンスも。また、農家と都市住民を結ぶオーナー制度が盛んに行われている。農家の指導を受けながら、都会の人に農業体験してもらう仕組み。山内元古沢のゆずの里かおり村から始まり、棚田de米づくりやかぐや姫の郷竹原(米作にタケノコ掘りなど)、My梅の木、Myゆずの木、そばづくりがある。交流を深めつつ、町を「第2のふるさと」としてもらう狙い。町内では新鮮野菜やブルーベリー、イチゴなども栽培されている。それらは道の駅もてぎやいい里さかがわ館の直売所で手にできる。道の駅もてぎでは目の前でイチゴのとちおとめをまぜるアイスクリームの②おとめミルクが大人気。町内にソバ畑が多く、地粉を使った③手打ちそばも人気。源太饅頭など和菓子やスイーツも名品が多い。

大瀬観光やな

大瀬観光やな

おとめミルク

おとめミルク

手打ちそば

手打ちそば

 明治時代に茂木町として発足、1954(昭和29)年に三つの村と合併して現在の町となる。
 工業は中小零細企業が多い、大型レクリエーション施設のツインリンクもてぎが進出、年間240万人を動員している。
 県内で最初にできた道の駅もてぎ。地元産の採れた野菜やいちごを販売している野菜直売所、地元名産のおみやげ品を取揃えた商工館。

道の駅もてぎ

 パンジーやサルビア、噴水のきれいな十石河川公園。
 土曜日曜祝日には真岡鐵道のSLが間近で見られる。

わが街自慢の逸品

茂木の打刃物
 昔ながらの手法でのこぎりや包丁、ヤスなどを製作する。炉で鍛造したあとに焼き入れをして丁寧に作りあげる。茂木町手工芸会館などで展示販売されている。柳包丁、デバ包丁、麺切包丁など使うごとになじみ、愛好家も多い。県の伝統工芸品。

茂木の打刃物

茂木ものしり百科

●もてぎ歳時記
4月 ふるさと茂木春まつり
5月 もてぎフェスタ
7月 祇園祭ふるさと茂木夏まつり
8月 北高岡獅子舞・赤石獅子舞
9月 河井のささら

美土里館

美土里館

●森の国の学び舎
 茂木中の校舎改築で町民の心に残る学び舎づくりを行った。町有林の樹齢65年から95年のスギとヒノキ4800本を活用し、木の温もりのある2階建て校舎を完成させた。
●美土里館
 町営の有機物リサイクルセンター。生ごみや牛糞、落ち葉などを原料に良質な堆肥(美土里たい肥)を生産する。製品は野菜づくりなどに活用されている。
●SL運行
 真岡鉄道では土日と祝日にSLが運行される。折り返し駅の茂木駅には鉄道利用者と地域住民の交流の場の多目的施設「ききょう館」や無料駐車場、駐輪場が整備されている。


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