足利物語

日本最古の学校といわれる史跡足利学校や、足利氏ゆかりの鑁阿寺をはじめ、数多くの文化遺産が残る。かつては織物のまちとして隆盛を極めた。
歴史と伝統に、渡良瀬川の清流や緑の山並みが調和して「東の小京都」と呼ばれるにふさわしい街だ。あしかがフラワーパークなど見所も多い。

見る

 樹齢145年の大藤がある①あしかがフラワーパーク。敷地面積約88000平方メートルに水の流れや池を配置したフラワーステージには、四季折々の花が咲く。夏季は熱帯スイレンの群生、冬にはイルミネーションも楽しめる。市内には渡良瀬川が東西に流れ、12本の橋で南北をつないでいる。沈む太陽を背景にした②渡良瀬橋の夕日は、渡良瀬川とトラス橋のシルエットを演出する。渡良瀬橋の北側のたもとには歌手森高千里さん作詞の﹃渡良瀬橋の歌碑﹄がある。名草弁財天の名草巨石群は、地下深くでできた花こう岩が地表に出て、推定10万年以上の年月を経て固まったといわれる。国の天然記念物に指定されている。〟胎内くぐり〟で知られる御供石や弁慶の手割り石があり、「奥の院」には石割楓や御船石など巨岩、奇石が重なり合う下を岩清水が流れる。③栗田美術館は伊萬里、鍋島、柿右衛門の作品多数を所蔵する世界最大級の陶磁美術館。

あしかがフラワーパーク

あしかがフラワーパーク

渡良瀬橋

渡良瀬橋

栗田美術館

栗田美術館

学ぶ

 「日本最古の総合大学」といわれる①史跡足利学校。創設についてはいくつかの説があるが、鎌倉時代の初期、足利氏2代目義兼が一族の学問所として興したとする説が有力。②鑁阿(ばんな)寺は、その義兼が1196(建久7)年に持仏堂を建て、大日如来を祭ったのが始まり。3代目義氏が堂塔伽藍を整備して足利氏一門の氏寺とした。③足利市立美術館は、両毛地区にゆかりのある美術家の作品を収集して常設展示している。企画展では、地元をはじめ国際的な芸術活動を、幅広く紹介、展覧会に合わせた講演会なども開催している。草雲美術館は、足利が生んだ幕末の勤皇画家・田崎草雲の遺作、遺品を収集、保存して公開している。草雲は最初の帝室技芸員(現・芸術院会員)としても知られる。同館の庭園には、草雲が生前暮らしていた白石山房と呼ばれる萱葺き2階建て住宅が残され、隣には茶室と画室がある。両崖山頂には平安時代後期に足利成行が築いた足利城跡がある。

史跡足利学校

史跡足利学校

鑁阿寺

鑁阿寺

足利市立美術館

足利市立美術館

 東京から北へ80キロの位置にある。市の北部に足尾山地、南部に関東平野が広がり、中央部を渡良瀬川が流れる。東・北は佐野市、西は群馬県桐生市、南は群馬県太田市、館林市に接していて両毛地域を形成。群馬県東部地方との経済的、文化的なつながりが深い。古くは織物のまちとして知られていたが、近年は機械

足利市全景

足利市全景

金属、プラスチック工業などを中心に総合的な商工業都市になっている。「史跡足利学校」と樹齢145年の大藤が見事な「あしかがフラワーパーク」、そして世界最大級の陶磁美術館「栗田美術館」と、日本一といわれる観光名所を3カ所持つ。国史跡の史跡足利学校跡を中心に、学問・教育資産として関連自治体と連携し世界遺産の登録を目指している。

遊ぶ

 岩井分水路緑地に設置されている①渡良瀬ウォーターパークは渡良瀬川に架かる福寿大橋を挟み、下流には幼児向け「じゃぶじゃぶ池」、上流には「わたらせビーチ」がある。併設のサイクルランド、ディスクゴルフ場と合わせ幼児から大人まで自然の中で楽しめる大規模親水施設。中橋緑地多目的広場は、イベントや行事が開催できる左岸の北多目的広場と右岸の南多目的広場がある。北広場には、野外ステージが設置されている。②松田川ダムふれあい広場には、松田川ダムを背景にバーベキュー場とオートキャンプ場が整備されている。五十部運動公園は、遊具エリアほかそれぞれ特徴を持ったエリアが5つあり、子供からお年寄りまで幅広い年齢層が楽しむことができる。織物会館内にある③足利織物伝承館は、織物・繊維産業の歴史の公開展示、手織・手染指導、オリジナル繊維製品の即売等を行っている。大小山や行道山は栃木百名山でハイキング客の人気が高い。

渡良瀬ウォーターパーク

渡良瀬ウォーターパーク

松田川ダムふれあい広場

松田川ダムふれあい広場

足利織物伝承館

足利織物伝承館

食べる

 ココ・ファーム・ワイナリーは、平均斜度38度の山の斜面にブドウ畑があり、水はけと日当たりがよい最高の環境で①ワインづくりをしている。九州・沖縄サミットの晩さん会の食卓を飾ったワインでも知られる。両毛地域は、北関東の粉食文化地域とも呼ばれており足利佐野めんめん街道推進協議会を設立した。
そばやうどん、②ポテト入り焼そばなどを全国に向け紹介している。そばはそば打ち名人を輩出していて技術研さんを兼ねたそば祭りを毎年開催している。商品力開発や経営力向上などを図り、市内の商業の活性化を目指すあしかが一店逸品の会は、アンテナショップあしかが逸品堂で同会自慢のソースカツ丼などの定番メニューのほか「ベーグルソフト」や「ソースカツバーガー」など開発商品を販売。香雲堂本店は、創業1868(明治元)年、独自の製法で③古印最中を作り続ける。書家相田みつを制作のしおりと包装紙でも全国に知られている。

ワイン

ワイン

ポテト入り焼そば

ポテト入り焼そば

古印最中

古印最中

わが街自慢の逸品

あしかが美人
 JA足利トマト部が、平成14年産トマトから統一品種「麗容」を作付け・出荷するため、独自のネーミングを部会内で募集。「選果選別・味ともに良い=美人」というコンセプトで決定した。その後、

あしかが美人

JA足利の園芸流通協議会で商標を取得し、協議会メンバーのイチゴ、キュウリ、大根、ニンジン、アスパラガス、ナスも共通の地域ブランドとしてPRしている。

足利ものしり百科

●あしかが歳時記
1月13日 徳正寺 まゆ玉市
4月29日~5月5日 足利まつり
6月1日 ペタンコ祭
8月第1土曜 足利花火大会
11月第1日曜 足利尊氏公マラソン
11月19、20日 恵比寿講

八木節

八木節

●足利氏
 清和源氏の流れをくむ足利氏は足利市が発祥の地であり、鑁阿寺はじめ善徳寺、法楽寺、樺崎八 幡宮など多くの関連する社寺が残る。
●八木節
 足利発祥の民謡。例弊使街道の宿場『八木宿』(現在:福居町)で、江戸末期から明治初期にかけて歌われていた『くどき節』を、初代堀込源太(本名:渡辺源太郎)が荷馬車を引きながら早口に唄 い替えた。
●姉妹・友好都市
 スプリングフィールド市(米国・イリノイ州)/済寧市(中国)/鎌倉市(神奈川県)


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