佐野物語

清らかな水と美しい緑に恵まれた自然環境と香り高い歴史、文化、さらに交通の要衝として北関東の新中核的都市に向け産業の発展も期待される新「佐野市」。市の将来像である「育み支え合うひとびと、水と緑と万葉の地に広がる交流拠点都市」の実現を目標に、さらなる飛躍を目指す。

見る

 市中央に位置し、佐野の歴史の中心になってきた唐沢山。山頂の唐澤山城本丸跡に建つ①唐澤山神社。うっそうとした樹木が茂り、周辺には石垣や石塁が残る。関東平野が一望でき、パワースポットとしても人気。山ろくのハーブガーデン六月の森は多くのハーブを栽培する。惣宗寺は関東三大師の一つに数えられ佐野厄よけ大師として関東一円に信者を持つ。日本名水百選・②出流原弁天池湧水は、石灰岩の山から出た湧き水で満たされた池で、透明度が高く、澄んでいる。旗川の源流にある深山幽谷の③三滝。一の滝から三の滝まで三段に連なり、それぞれの角度が異なって全景を一望できないため、別名「幻の滝」とも呼ばれる。 落差45メートルは県内7番目の高さで四季を通して豊富な水が流れ落ちる。万葉の昔から歌に詠まれた三毳山、その北斜面は万葉自然公園かたくりの里として春先の3月中旬から3月下旬にかけ、可憐な紫色の花が一斉に咲き、観光客を魅了する。

唐澤山神社

唐澤山神社

出流原弁天池湧水

出流原弁天池湧水

三滝

三滝

学ぶ

 ①佐野市郷土博物館は、佐野の考古・歴史・民俗などに関する資料をそろえ、市のあゆみや武者絵のぼり、ひな人形の制作工程などが分かる。小中町には義人田中正造の生家が資料館として保存公開されている。人間国宝田村耕一陶芸館は田村耕一氏の壷や皿などの作品を常設展示している。佐野市立吉澤記念美術館には、江戸時代から現代にかけての日本画をはじめ近現代の陶芸作品など貴重な作品を収蔵。葛生伝承館は県指定文化財の「牧歌舞伎」や「吉澤人形首」など地域の文化、芸能に関する資料を収蔵、展示する。葛生化石館は、市内、特に葛生地域産の化石を中心に展示している。古生代ペルム紀の海を復現したジオラマや国内で唯一、全身骨格が産出した②「ニッポンサイ」をはじめとする脊椎動物化石は見ごたえがある。少年の日をテーマに色鉛筆で描き続けている児童画家の個人美術館・③安藤勇寿「少年の日」美術館。少年少女のころ懐かしい日に戻れる美術館。

佐野市郷土博物館

佐野市郷土博物館

「ニッポンサイ」

「ニッポンサイ」

安藤勇寿「少年の日」美術館

安藤勇寿「少年の日」美術館

 県南西部に位置する。北部は、緑豊かな森林や清流など自然環境に恵まれた中山間地域で石灰岩を産出する。南西部は、住宅や産業基盤が集積する都市地域と農業が展開する。国道50号と東北自動車道が交差する佐野新都市地区は、新しいまち「サザンクロス佐野」が誕生した。大型商業施設が進出、新しい商業地

佐野新都市

佐野新都市

域を形成する。首都圏から70キロ圏内で、東北自動車道の佐野藤岡インターに加え、2011(平成23)年3月には北関東自動車道が全線開通し、交通の要衝として、北関東の玄関口としてさらなる発展が約束された。日本名水百選の出流原弁天池湧水や万葉集にも詠まれた三毳山、藤原秀郷の居城伝説の唐澤山城など自然・歴史・文化的財産に恵まれる。

遊ぶ

 ①佐野市こどもの国は、高さ26メートルのロケットや展望台、科学実験コーナーなど、冒険・創造・発見をテーマに子どもの夢を広げる。運動公園は、野球場や体育館、プール、陸上競技場の他、フィールドアスレチック、ローラーすべり台のある冒険の森などさまざまなスポーツが楽しめる。②蓬山ログビレッジは、恵まれた自然環境の中に、野外レクリエーションの拠点として整備された。コテージ、浴場、テニスコート、水上アスレチック、バーベキュー広場、展望台などがある。周辺ではハイキングや登山、釣りを楽しめる。根古屋森林公園は、38ヘクタールの区域の中に針葉樹・広葉樹で形成された森林公園。園内にはコテージやキャンプ場、バーベキュー広場、遊歩道のほか和紙すき体験ができる飛騨和紙会館もあり、自然を満喫できる。竪穴式住居4棟と横穴式住居2棟がある③古代生活体験村。古代ロマンを体験できる宿泊施設だ。炊事は「火おこし」から始める。

佐野市こどもの国

佐野市こどもの国

蓬山ログビレッジ

蓬山ログビレッジ

古代生活体験村

古代生活体験村

食べる

 ①佐野らーめんは、市のおいしい水を生かした澄んだスープと青竹打ちによるコシの強いちぢれ麺とで独自の味とコクを引き出し、全国的にも有名となり、市を代表する食文化となっている。市内には200軒以上の店が味を競う。田沼や葛生両地区の地粉を使ったそばも評判だ。須花坂公園「憩い館」や蓬山レストランなどで手打ちそばが味わえる。いもフライは、佐野発祥のなつかしい味。市内には20軒以上の店がある。かきなまんじゅうは、佐野市観光物産会館とみかも山観光物産会館だけの限定販売品。さのそだち味の研究会(佐野農協農産物加工室)が、特産品の②かき菜を皮に練り込んだ、おいしくてヘルシーな田舎まんじゅう。物産会館では地元の特産物や新鮮な野菜も直売されている。③耳うどんは、市内仙波町で正月に食べられている郷土料理。うどんの生地を鬼の耳に見立てて茹でて、野菜や肉の入った汁で食べる。市内の老舗そば店などでも提供する。

佐野らーめん

佐野らーめん

かき菜

かき菜

耳うどん

耳うどん

ふるさと散歩

【自然】ナガレコウホネ
 佐野市は北部に豊かな山があることで湧水に恵まれる。湧水を源に、市を南北に流れ、渡良瀬川に至る菊沢川には、清流ゆえに県が絶滅危惧種に指定するナガレコウホネが自生する。
 スイレン科の多年生水生植物。在来種と2006(平成18)年に日光市で新種と確認されたシモツケコウホネの交雑種。

道の駅どまんなかたぬま

6月ごろから川面に茎を出し、3〜5センチの黄色い可憐な花を一輪つける。
 地元の堀込町(菊川)は守る会を作り定期的に川の清掃をするなど保全活動を続ける。身近な市街地で見られ、自然に恵まれた市の象徴でもある。

わが街自慢の逸品

いもフライ
 佐野発祥のご当地グルメ。蒸したジャガイモを串刺しにして、パン粉をつけて揚げる。特製ソースをかけて食べる。ホクホク感と甘すぎないソースが懐かしい味を思い起こさせる。それぞれの店が、それぞれの味を売り物にする。マップを手に食べ比べして自分にあった1本を探すのも楽しい。

いもフライ

佐野ものしり百科

●さの歳時記
1月中 佐野厄よけ大師大祭
4月25日 唐沢山神社春季大祭
7月24日~26日 佐野夏まつり
8月15日 三毳山大文字焼
●司馬遼太郎
 本名は福田 定一。1945(昭和20)年の6月末から9月中旬まで陸軍少尉として

道の駅どまんなかたぬま

道の駅どまんなかたぬま

佐野に入り、当地で敗戦の玉音放送を聞いた。植野地区公民館の敷地内に文学碑がある。
●道の駅どまんなかたぬま
 日本列島の東西南北の各基準点を結び、交わった中心点が田沼にあることから命名。本格中華料理や地元農産物直売などが人気。
●姉妹、友好交流、親善都市
 ランカスター市(米国)/衢州市(中国)/芦屋町(福岡県)/彦根市(滋賀県)


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