小山市長インタビュー 大久保 寿夫 市長

好条件活かして飛躍

「水と緑と大地」。豊かな自然と数多くの歴史的・文化的資産を有し、農業、工業、商業の調和のとれた小山市。新幹線が停車し、鉄道、国道が縦横に走る交通の要衝でもある。恵まれた環境の上に、「人と企業を呼び込む施策」をさらに推進していく構えだ。

多数のおやまブランド、歴史開いた開運のまち
■小山市で特に自慢したいものを挙げていただけますか。
大久保寿夫市長
大久保寿夫市長

 平成14年度から「小山ブランドの創生」を進めています。小山原産の『思川桜』は、市役所前の国道4号沿いや白鷗大学近くの思川右岸などに植樹され、思川堤防等への植樹は1000本を超えました。『農産物』では、ビール麦やハト麦の生産量は全国1位、小麦、白菜、レタスの生産量は県内1位。とちぎ和牛の約4割は「おやま和牛」です。ユネスコ無形文化遺産に登録された国重要無形文化財「本場結城紬」のほか、「間々田ひも」「下野人形」など『伝統工芸品』、市民各層のチームがある『ハンドベル』、「市民ひとり1スポーツ」を進める『スポーツ』、県内初めて男女共同参画都市宣言をした『男女共同参画』、「市民ひとり1ボランティア」の『ボランティア』も小山市の誇るブランドです。
 『歴史』では「開運のまち」です。小山氏の祖、小山政光の妻・寒川尼が源頼朝の乳母だったため、小山氏は頼朝方につき、頼朝の前に立ちはだかった常陸国の志田義広(頼朝の叔父)を、政光の子、朝政、宗政、朝光が野木宮で迎え撃って敗走させます。この「野木宮合戦」が鎌倉幕府成立の「開運」の戦いとなりました。もう1つが「小山評定」。会津の上杉景勝討伐の途上、小山に本陣を置いた徳川家康は、石田三成挙兵の報を聞き、上杉を討つか、石田を討つか、諸将を招集し軍議「小山評定」を開きました。山内一豊らの強い建議で、石田討伐に決し、関ヶ原の戦いで勝利します。徳川幕府三百年は小山から始まったともいえるのです。
 小山市出身の若者が各界で活躍しているのも自慢です。箱根大学駅伝で快走した高見諒りょう選手、柔道の海老沼匡まさし選手、水泳では高校生の萩野公介選手。プロ野球界ではロッテのエース成瀬善久投手、ヤクルトの飯原誉士外野手、ソフトバンク高谷裕亮捕手の3羽ガラスが大活躍しています。文芸の世界では、小説「ボーダー&レス」で第46回文藝賞を受賞した藤代泉さん。音楽ではオペラ歌手の森谷真里さん。2010ミス日本グランプリで準ミスに選出された本田恭子さん、女優の小池里奈さんは共に芸能界で活躍しています。

人と企業呼び込む施策、順調に人口が増加
■今、まちづくりで特に力を入れていることをお話しください。

 「小山に人と企業を呼び込む施策」を積極的に推進してきました。小山駅中央自由通路の着工、街なか居住推進など各種社会資本の整備、子ども医療費の中学3年生までの無料化、子宮頸がんワクチンの無料化などの子育て支援、高齢者・障がい者福祉、社会保障、医療の充実などによって、当市の人口は順調に増加を続けています。
 「開運のまち おやま」推進大プロジェクトでは、「小山市歴史交流館整備事業」、まんが「小山評定」制作事業、読み物「小山評定武将列伝」制作事業などを推進し、「歴史の見える化」に取り組んでいます。多彩な「おやまブランド」の発信拠点が都市と農村の交流拠点でもある道の駅「思川」で、売上額は年間10億円を超え盛況を博しています。

健康都市おやま緑の創出にも力入れる
■今後、どのような施策に取り組んでいく予定でしょうか。
小山市庁舎
小山市庁舎

 「人と企業を呼び込む施策」をさらに推進し、安定した雇用・労働環境の改善に努めます。小山駅、間々田駅、思川駅周辺の整備や小山駅西地区にお
ける街なか居住を進めるとともに、幹線道路や身近な生活道路など、都市基盤の整備・充実を図ります。その上で市民一人ひとりの生活の質の向上を図り「健康都市おやま」の実現を目指します。さらに、市民が地域で安心して必要な保健・医療サービスが受けられる体制を強化し、市民病院については、地域の中核病院として新病院の整備を図ります。豊かな自然環境の保全や思川桜の植樹など緑の創出に努めるとともに、水と緑の豊かなゆとりと潤いのある快適な環境を形成します。思川流域の整備、渡良瀬遊水地の「ラムサール条約の湿地登録」「コウノトリ・トキの野生復帰」の実現を目指します。

生涯スポーツで元気に充実の企業立地優遇制度
■市民を元気にするためには何をしていますか。

 明るく活力のある豊かな生涯スポーツ社会の実現に向け、「市民ひとり1スポーツ」の定着を目指しています。このための総合的なスポーツレクリ
エーション施設の整備検討を行っています。また、市歌をアレンジした「小山市民元気あっぷ体操」は、各種イベントで披露され、DVDも制作しました。キッズ版も制作しました。小山市の魅力を広く全国に発信していくために、四季折々に特徴あるイベントも開催しています。

■中小企業と大企業に対する施策をお話ください。

 新製品や新技術などの開発、設備投資、工場進出などに際し、さまざまな中小企業支援策、大企業も含めた工場等立地優遇策を進めています。企業立地優遇制度に関しては、北関東でもトップクラスであると自負しています。

ふるさと散歩

【手仕事】間々田紐
 間々田紐は小山市間々田で作られている組紐。初代渡辺浅市氏が東京で組紐技術を習得し、故郷の間々田で制作を始めた。技術の高さが近藤京嗣氏や柳宗悦氏らの支持を得て、染色などの改良を加えてさらに発展した。
 技術は三男操氏(二代目浅市氏)に継がれたが、操氏が志半ばで死去。その後

間々田紐による美しい女性用の「帯締め」

間々田紐による美しい女性用の
「帯締め」

は操氏の妻悦子氏、二男の靖久氏、操氏の姉ら家族の手で継承されている。
 緻密で美しい文様に組み上がった紐は、帯締めや羽織の紐、刀の下げ緒などに使われているが、最近はループタイ、ネックレス、ブレスレット、携帯電話のストラップなど、身近な装飾品の作品も好まれている。


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